開かずの金庫

習慣的に使用していた金庫の鍵を紛失してしまって開けられなくなるケースもあれば、ずっと使用していなくて開けられなくなるケースがある。
ダイヤルの番号がわからなかったり、鍵が手元になくて開けられなくなり、困ったことになってしまう。
また、金庫の持ち主が存命か、それともすでに故人になってしまっているかという違いもある。

金庫の持ち主が故人である場合の鍵開け依頼はお盆の時期などに増える傾向があるようだ。
持ち主が亡くなっている場合の解錠は依頼者である遺族の立ち会いのもと行われることが多い。
依頼者も金庫の中身がなんなのかわかっていないことがある。金庫を開けて、何も入っていなかったというケースもままあるようだ。
使われていない金庫と違って習慣的に使用されている金庫は内容物がある程度わかっているケースが多い。
故に依頼者の指示も明確に出される。その場に立ち会わなくても、別室で待機しているので開いたら呼んで下さい、と余裕を見せる依頼者も多い。それは中身がなんなのかわかっているからだろう。

お盆の時期に金庫の解錠依頼が増える理由は明確にはわからない。おそらく、故人のことを親族で振り返っているうちに金庫の存在を思い出すのかもしれない。
故人のことを知るメッセージがなにか残されているかもしれない、という期待もあって金庫を開けようと思うのかもしれない。

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